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2006年03月13日

【知識】アイ・ロジスティクス、テマセク社と業務提携

アイ・ロジスティクスは、平成18年3月9日開催の臨時取締役会において、伊藤忠商事並びにシンガポール政府100%保有の投資会社であるTemasek Holdings(Private)Limited(以下テマセク社)と業務提携関係を構築することを決議した。
同社を主体とした伊藤忠物流グループと、シンガポールで物流を資産運用ポートフォリオの重点分野として取組むテマセク社は、国際物流業界で事業・資本提携による競争優位性の確保が活発化しているとの共通認識に至り、台頭するアジア・中国を基盤とした物流需要に共同して対応するという方針で一致した。両社グループは保有する海外ネットワークや物流ノウハウの相互補完などにより、積極的な共同取組みを行い、マーケットで今以上の競争優位性の構築を図るため業務提携を行うことで合意。

業務提携の主な内容

(1)
アイ・ロジスティクスとテマセク傘下の有力物流企業群との
個別提携を検討
  テマセク社傘下には、Singapore Airlines、Neptune Orient Lines/American President Lines、PSA Internationalなどがあり、アイ・ロジスティクスは国内45ヶ所、海外40ヶ所のネットワークを保有し、航空・海上運賃の仕入れ、スペース調達、混載効率向上、海外地場物流拠点の相互補完、港湾運営ノウハウなどを活用、グローバル・ロジスティクスの競争力強化を図る。

(2)
物流インフラ整備への物流ファンドの活用を検討
  伊藤忠商事は、テマセク傘下の不動産子会社であるMapletree Investment Pte.Ltd.と2005年11月に物流ファンド事業における業務提携のMOUを締結している。両社はアジアにおける物流関連施設への投資拡大を目指しており、今後こうした物流ファンドも活用し資産の効率化を図る。

(3)
M&Aにおける共同取組みを検討
  アイ・ロジスティクスは今後M&Aによる強力な事業会社群の形成に向けて積極的に取組む方針。世界各地での情報収集及びファンドソースにおける補完的な機能を利用し、多機能高付加価値物流に対応できる、より広範な競争力のある、高品質のサービスを提供する。

日本国内の物流事業者による海外物流事業者との提携やM&Aが今後も進んでくると考えられる。グローバルなロジスティクス体制構築が求められる企業にとって、こうした動向は注視しておく必要がある。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 14:08| 知識