<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2006年05月16日

【流通】亀田製菓、咀嚼や嚥下に障害のある人向けの商品を発売

――高齢者向けに生まれ変わる既製食品と販路――

亀田製菓では、お米創造事業部/お米科学研究室から、咀嚼(そしゃく、食べ物を良く噛み砕くこと)や嚥下(えんげ、のみくだすこと)の機能が低下した人向けのおやつとして「ふっくらおはぎ」を5月中旬より全国の病院や介護老人施設に向けて販売を開始する。
この「ふっくらおはぎ」は、2000年11月から咀嚼や嚥下の機能が低下した方に向けて販売している「ふっくらおかゆ」の技術を活かした、新しいタイプの飲み込みやすい「おはぎ」であり、ユニバーサルデザインフード※区分3の規格を取得した、舌でつぶせるやわらかさが特長である。
近年、高齢化社会を迎え、咀嚼や嚥下に障害のある人が著しく増えている。このような障害のある人は誤って食べ物を気管にいれてしまう「誤嚥(ごえん)」による肺炎や、食事が取り難くなって低栄養状態を起こしやすいなどの問題があった。
同社では、医療現場に従事する医師・言語聴覚士・栄養士等の専門家から、ニーズ調査を続けた結果、高齢者の方は食が細くなり、カロリーを補う目的で「おやつ」は重要な食事になっていることが分かった。しかし咀嚼・嚥下に問題のある方向けの「おやつ」は少なく、「おかし」に対する現場のニーズは強いのものがあった。
そこで高齢者が好む「あんこ」を使用し、「誤嚥し難く、かつ飲み込みやすくする」技術を加えて「ふっくらおはぎ」を開発した。
今後、食べやすさや栄養補給などをテーマに高齢障害者向けの米飯類や加工食品も開発されると同時に、病院や介護施設、在宅介護サービス向けなどの販路拡大も進みそうだ。

※加齢と共に「かむ力」や「飲み込む力」が弱まった高齢者から、歯の治療などで食事が不自由な一般人にも食べやすく調整した食品のこと。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 12:05| 流通