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2006年05月17日

【知識】アビームコンサルとSAP、東京メトロの経理システム構築

アビーム コンサルティングとSAPジャパンは、東京地下鉄の経理システム「M'ips」※の構築を完了、4月3日より本稼動させ、安定稼動を確認したと発表した。
東京地下鉄は、完全民営化を行う上で、民間企業に求められる経営管理基盤の確立のため、全社的なシステムおよび業務の早急な再構築が急務となっていたが、アビーム コンサルティングがわずか1年あまりで、経理・財務、購買・在庫、工事管理、資産管理の広範囲にわたる基幹系システム・業務の全面刷新を実現した。

【対象業務範囲・目的】
1. 経理・財務:決算の早期化、予算編成/執行管理の高度化、
業務のスリム化
2. 購買・在庫:購買・在庫管理業務の効率化/スピードアップ
(見積依頼・回答の電子化を含む)
3. 工事管理:工事管理業務の高度化、効率化(重複作業の廃止)
4. 資産管理:固定資産管理業務の効率化、減損会計への対応

「M'ips」は、SAPジャパンの統合基幹業務(ERP)パッケージ「mySAP ERP」をベースに、アビーム コンサルティングの「ABeam鉄道業会計ソリューション」を適用したものであり、エンドユーザー数は約850名。「ABeam鉄道業会計ソリューション」の持つ各種定義書、設計書、プログラム等を活用することで、広範囲な業務領域において短期間かつ経済的なシステム・業務の再構築を実現した。
アビーム コンサルティングは基本設計段階からプロジェクトを全般的に支援し、業務改革の支援、および設計・開発・テスト・データ移行・技術基盤構築等にわたる作業請負を行い、計画通りにプロジェクトを推進・稼働させた。プロジェクト全体の規模としては、ピーク時で、東京地下鉄の財務部、計画管理部、管財部と情報システム部等から約50名、アビームコンサルティングから約100名が関与。また、現在アビームコンサルティングは、東京地下鉄の人事システムの再構築も支援しており、来春の稼動を予定している。
システムの設計から実際の運用面にわたって、東京地下鉄の各担当部門間及びアビームコンサルティングとの間で最適なシステム仕様、運用体制の決定や、部門間の調整のための綿密なコミュニケーションがとられるなどロジスティクス的な視点が必要となる取組みであったと思われる。

※Metro Integration Processing System(東京メトロの統合化された情報システム)の略。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 11:32| 知識