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2006年11月10日

【流通】高島屋、ワイシャツ売場でICタグの実証実験を開始

――リアルタイムに棚在庫の管理をするシステム――

高島屋日本NCRは、11月2日より、日本橋高島屋ワイシャツ売場で「無線ICタグを利用したリアルタイム在庫管理システム」の実証実験を開始している。
同システムは、個々の商品に付ける無線ICタグと、アンテナを内蔵した商品陳列棚・ストック棚、商品入荷用端末や在庫を表示する電子ペーパーディスプレイなどを組み合わせ、店頭やストック場に在庫されている商品に付けられたタグを一括して読込みを行い、入荷から販売までに至る商品の動きをリアルタイムに把握していくというもの。これにより、販売員は在庫の有無だけでなく、在庫している場所までも瞬時に分かるため、顧客を待たせない等のサービス向上や販売機会損失の減少、在庫の適正化などが期待できる。実験では表面が再印字可能なリライト型無線ICタグを利用し、JANコードやサイズなどを印字した一体型タグとして再利用する。
紳士ワイシャツは同一商品でも首周りと裄丈の異なるサイズが多数あり、顧客が求める商品の在庫確認や商品の提供までに時間がかかり、従来から課題となっていた。
同実験は3か月間行われ、高島屋は入荷から販売に至るノウハウと実験場としての売場を提供、NCRは無線ICタグやシステムを提供している。
実験を通じてシステム的な課題や運用上の問題の整理・解決を図り、2007年春の本格稼動をめざす。
産業界においてバーコードに代わる商品識別・管理技術として研究が進められてきている無線ICタグ。将来的にはすべての商品に微小な無線ICタグが添付され、世界的な流通インフラとなる可能性は高い。紳士ワイシャツの商品供給ではCHOYAが、システム開発ではオムロン、日立製作所、日精、日興通信、フェニックスの各社が協力している。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 15:04| 流通