<< 前のエントリ合通ロジのトップページへ次のエントリ >>
2006年12月19日

【知識】マルハとニチロ、経営統合

マルハグループとニチロは、11日に開催したそれぞれの取締役会において、株式交換による両社の全面的な統合について決議し、基本合意書を締結した。
昨今の少子高齢化社会到来による食市場の成熟化や、高騰を続ける原料価格や食の安心・安全問題、小売・中間流通の集約化・大型化などの流通再編、また世界的な水産物需要の拡大など、水産・食品事業を取り巻く環境は益々厳しさを増している。このような環境の変化に対して、業界各社は、競争優位を獲得するためにそれぞれの戦略の下で事業の拡充に注力している。
現在マルハグループにおいては、強力な海外ネットワークを基盤とした圧倒的な調達力を背景に、荷受事業再編による国内販売網の強化、海外販売・加工への積極投資などによる水産事業の成長が最大の戦略目標である。一方ニチログループは、事業の重点を食品事業、中でも冷凍食品事業に置き、現在まで蓄積された生産技術、商品開発力を生かし、規模を拡大するとともに収益力を上げていくことを最大の戦略目標にしている。
両社の統合は、水産物のグローバルな調達や商事に強みを持つマルハグループと、食品の開発、製造に強みを持つニチログループが一体となることで、規模の拡大と機能の相互補完を行いながら、生産や販売体制の更なる効率化を実現するもの。また、両社の優位性を最大限発揮することによって、開発から調達・製造加工・販売・物流保管までの一貫体制(サプライチェーン)をより強固なものとし、多様化する顧客ニーズに応える魅力的な商品提供を可能とするものである。加えて、両社の強みとする分野には重複部分があまりないことから、充実した商品ラインナップを構築できるものと考えている。
統合会社は、水産・食品事業をコアとした、世界の食へ貢献する水産食品企業グループ、21世紀のエクセレントカンパニーを目指していく。

※ 製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です

投稿者:gotsuat 10:22| 知識